ザ・スクープ/漂う提督ほか

The Scoop and Behind the Screen

1983年にVictor Gollancz社から刊行された。 米国版も同年Harper&Row社から刊行。

1983
ザ・スクープ
飛田茂雄、金塚貞文訳 中央公論社
豪華執筆陣による華麗な知的ゲーム─― アガサ・クリスティ、ドロシー・セイヤーズ、フリーマン・クロフツなど英国ミステリー界のスターが才を競う合作ラジオ小説、初の日本公開。

ザ・スクープ The Scoop

1. 電話の向こうから(ドロシー・L・セイヤーズ)
2. 審問(アガサ・クリスティー)
3. フィッシャーのアリバイ(E.C.ベントリー)
4. 凶器(アガサ・クリスティー)
5. トレーシーを追う(アントニー・バークリー)
6. 動き出したスコットランド・ヤード(フリーマン・ウイリス・クロフツ)
7. ベリル、ブロード通りへ行く(クレメンス・デイン)
8. ポッツの正体(E.C.ベントリー)
9. ボンド通り?ブロード通り?(アントニー・バークリー)
10. ベリル、襲わる(クレメンス・デイン)
11. スマート警部の大手柄(フリーマン・ウイリス・クロフツ)
12. 最後のスクープ(ドロシー・L・セイヤーズ)

屏風のかげに Behind the Screen

1. (無題)(ヒュー・ウォルポール)
2. (無題)(アガサ・クリスティー)
3. (無題)(ドロシー・L・セイヤーズ)
4. 葉蘭のなかに(アントニー・バークリー)
5. (無題)(E.C.ベントリー)
6. パースンズ氏の解釈(ロナルド・ノックス)

The Floating Admiral

1931年12月、Hodder and Stoughton社から刊行された。 米版は翌1932年にDoubleday社から刊行。

漂う提督 The Floating Admiral

序(ドロシイ・L・セイヤーズ)
プロローグ(G・K・チェスタートン)
第1章「おおい、死体だ」(C・V・L・ホワイトチャーチ)
第2章「訃報を伝える」(G・D・H&M・コール)
第3章「潮に関する名推理」(ヘンリイ・ウェイド)
第4章「お喋りがはずむ」(アガサ・クリスティ)
第5章「ラッジ警部、仮説を組み立てる」(ジョン・ロード)
第6章「ラッジ警部、考えなおす」(ミルワード・ケネディ)
第7章「警部のショック」(ドロシイ・L・セイヤーズ)
第8章「39の疑問点」(ロナルド・A・ノックス)
第9章「夜の来訪者」(F・W・クロフツ)
第10章「浴室の洗面台」(エドガー・ジェプスン)
第11章「牧師館にて」(ケレミンス・デーン)
第12章「混乱収拾篇」(アントニイ・バークリイ)
予想解決篇
附記

1980
漂う提督
中村保男訳 『ミステリマガジン』1980年7~9月号
本邦初訳 黄金のリレー長篇三回分載 The Floating Admiral 豪華メンバーが書き継ぐ幻の名作 漂う提督(前篇) 1980年7月号
本邦初訳 黄金のリレー長篇三回分載 The Floating Admiral 漂う提督 火花散る知恵の闘い!事件は転々と……(中篇) 1980年8月号
本邦初訳 黄金のリレー長篇三回分載 The Floating Admiral つづいて起きた密室の殺人、真犯人は誰か? 漂う提督(完結篇) 1980年9月号
1981
漂う提督
中村保男訳 早川書房 ハヤカワ・ミステリ文庫(HM73-1)
会員の有志たちが各章を書き継いで一篇の探偵小説をつくる。 しかも各自に事件の解決法を提出し、それを他へもらしてはならない―― 本格探偵小説が華麗に花ひらく1930年代の初頭、当時の有力作家が集うロンドンのディテクション・クラブでは、長篇リレー・ミステリという前代未聞の試みが完成した。 チェスタートン、クリスティー、セイヤーズ、クロフツなど13名の作家が、その個性を生かし時には純粋論理で、時には混乱脱線し、時にはユーモラスに語り継ぐ。 現在では望み得ぬ黄金時代の巨匠たちがものした幻の本格探偵小説!本邦初訳。

1932年、英国の〈探偵クラブ〉が大胆なリレー長篇を企画した。有名作家13名が各章を書き継いで、一作の長篇本格ミステリ小説を作るのだ。しかも、参加者は他の作家たちが各々想定した「解決」を知らないまま執筆しなければならないという厳しいルールが課せられた。はたしてそんなことが可能なのか? クリスティー、クロフツ、セイヤーズら、黄金時代の巨匠たちがその総力を結集した、貴重きわまりない幻の本格ミステリ