
英初版:Collins 1953年
米初版:Dodd, Mead 1953年(米国版タイトル:Funeral are Fatal)
『エッジウェア卿の死』を先に読んでおくことを推奨します。
内容

リチャードは殺されたんじゃなかったの――アバネシー家の当主リチャードの葬儀が終わり、その遺言公開の席上、末の娘のコーラが無邪気に口にした言葉。すべてはその一言がきっかけだったのか?翌日、コーラが惨殺死体で発見される。要請を受けて事件解決に乗り出したポアロが、一族の葛藤の中に見たものとは?
(早川書房 クリスティー文庫)

大富豪のアバネシー家当主リチャードの葬儀を終えて、莫大な遺産が均等に一族のものたちの手に入ることになった。その遺言公開の席で、少し頭のおかしな末の妹コーラが無邪気な顔で言った。「あら、リチャードは殺されたんしゃなかったの?」……翌日、コーラは自宅で惨死体となって家政婦のミス・ギルクリストに発見された!そして彼女にも兇悪な犯人の手はのばされ……容疑は相続人全員に及ぶが、弱りきった遺言執行人エントウイッスル氏は、名探偵ポアロに救いを求める。一族の心理葛藤の中に、ポアロは何を見たか!
(早川書房 ハヤカワ・ミステリ文庫)
登場人物
リチャード・アバネシー | アバネシー家の主人 |
レオ・アバネシー | リチャードの弟 |
ヘレン・アバネシー | リチャードの義妹(レオの妻) |
ティモシー・アバネシー | リチャードの弟 |
モード・アバネシー | リチャードの妻 |
ローラ・クロスフィールド | リチャードの妹 |
ジョージ・クロスフィールド | ローラの息子。リチャードの甥 |
コーラ・ランスケネ | リチャードの末妹 |
スーザン・バンクス | ゴードン・アバネシーの娘。リチャードの姪 |
グレゴリー・バンクス | スーザンの夫。薬屋店員 |
ロザムンド・シェーン | リチャードの姪(ジェラルディン・カースンの娘)。俳優 |
マイクル・シェーン | ロザムンドの夫。俳優 |
ランズコム | アバネシー家の老執事 |
エントウイッスル | リチャードの遺言執行者 |
ギルクリスト | コーラ・サンスケネの家政婦 |
モートン | バークシャー州警察警視 |
エルキュール・ポアロ | 私立探偵 |
映像化
- 寄宿舎の殺人 Murder at the Gallop
- 1963年 イギリス 未公開
- 監督:ジョージ・ポロック 脚本:ジェームズ・キャベノー
- 出演: マーガレット・ラザフォード(ミス・マープル)、 ロバート・モーレイ(ヘクター・エンダビー)、フローラ・ロブソン、チャールズ・ティングウェル(クラドック警部)、ストリンガー・デイヴィス(ストリンガー)、ダンカン・ラモント(ヒルマン)、カーチャ・ダグラス(ロザムンド・シェーン)、ジュームズ・ウィリアーズ(マイクル・シェーン)、ロバート・アーカート(ジョージ・クロスフィールド)、ゴードン・ハリス(ベーコン警部)
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- 葬儀を終えて After the Funeral
- 「名探偵ポワロ」Agatha Christie's POIROT X
- 放送:(英ITV):2006年3月26日 (NHK)2006年12月14日
- 監督:モーリス・フィリップス 脚本:フィロミーナ・マクドナー
- 出演: デビッド・スーシェ(ポワロ)、 ロバート・バサースト(ギルバート)、 ジェラルディン・ジェイムズ(ヘレン)、 モニカ・ドーラン(ギルクリスト)、 マイケル・ファスベンダー(ジョージ)、 フィオナ・グラスコット(ロザムンド)、 ルーシー・パンチ(スザンナ)、 ジョン・カーソン(リチャード・アバネシー)、 アンナ・カルダー・マーシャル(モード)、 アントニー・バレンタイン(ジョバンニ・ガラチオ)
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翻訳履歴
1956 『葬儀を終えて』加島祥造訳 ハヤカワ・ポケットミステリ(286)
1976 『葬儀を終えて』加島祥造訳 ハヤカワ・ミステリ文庫(HM1-3) 解説:戸板康二 表紙:真鍋博 ISBN:4150700036
2003 『葬儀を終えて』加島祥造訳 早川書房(クリスティー文庫25) 解説:折原一 ISBN:4151300252
2020 『葬儀を終えて〔新訳版〕』加賀山卓朗訳 早川書房(クリスティー文庫) ISBN:9784151310256