
英初版:Collins 1947年
米初版:Dodd, Mead 1947年
内容

引退を控えたポアロが、自らのクリスチャン・ネームであるエルキュール(=ヘラクレス)にかけて「十二件の依頼を受けてやろう。しかも、その十二件は、ギリシャ神話のヘラクレスの十二の難業を参考にしてえらばなければならない」と、難事件の数々に挑戦。オムニバス形式の短篇十二篇を収めた作品集。新訳決定版
(早川書房 クリスティー文庫)

クリスティーは長篇だけでなく短篇においても卓越した才能を発揮する。本書はお馴染みの名探偵エルキュール・ポアロを主人公としギリシア神話をテーマにしたオムニバス形式の短篇集である。現代のヘラクレス、灰色の脳細胞もつポアロが、ギリシア神話中の有名な「ヘラクレスの難事業」に因んだ12の難事件を快刀乱麻を断つごとくに次々と解決してゆく。人情の機微に富んだ、ポアロの面目躍如たる傑作ぞろいの短篇集。
(早川書房 ハヤカワ・ミステリ文庫)
目次
The Nemean Lion ネメアのライオン
The Lernean Hydra レルネーのヒドラ
The Arcadian Deer アルカディアの鹿
The Erymanthian Boar エルマントスのイノシシ
The Augean Stables アウゲイアス王の大牛舎
The Stymphalean Birds スチュムパロスの鳥
The Cretan Bull クレタ島の雄牛
The Horses of Diomedes ディオメーデスの馬
The Girdle of Hippolyta ヒッポリュテの帯
The Flock of Geryon グリュオンの牛たち
The Apples of the Hesperides ヘスペリスたちのリンゴ
The Caputure of Cerberus ケルベロスの捕獲
映像化
- ヘラクレスの難業 Labours of Hercules
- 「名探偵ポワロ」Agatha Christie's POIROT XIII
- 放送:(英ITV):2013年11月6日 (NHK)2014年9月29日
- 監督:アンディ・ウイルソン 脚本:ガイ・アンドリュース
- 出演: デビッド・スーシェ(エルキュール・ポワロ)、 オーラ・ブレイディ(ロサコフ伯爵夫人)、 エレノア・トムリンソン(アリス・カニンガム)、 ルパート・エヴァンズ(ハロルド・ウェアリング)、 ナイジェル・リンゼイ(フランチェスコ)、 パトリック・ライカート(アントニー・モーガン)、 サイモン・キャロー(ドクター・ルッツ)、 トム・ヴラシア(シュワルツ)
-
翻訳履歴
1952 「ネメアの獅子」妹尾アキ夫訳『宝石』1952年4月号
1952 「九頭の蛇」妹尾アキ夫訳『宝石』1952年5月号
1952 「アルカディアの鹿」妹尾アキ夫訳『宝石』1952年6月号
1952 「エリマンシアの猪」妹尾アキ夫訳『宝石』1952年7月号
1952 「オージャスの牛小屋」妹尾アキ夫訳『宝石』1952年8月号
1952 「不吉な鳥」妹尾アキ夫訳『宝石』1952年9・10月号
1952 「クリートの牡牛」妹尾アキ夫訳『宝石』1952年11月号
1952 「吸血の馬」妹尾アキ夫訳『宝石』1952年12月号
1953 「ヒポリータの帯」妹尾アキ夫訳『宝石』1953年1月号
1953 「ゲリオンの外套」妹尾アキ夫訳『宝石』1953年2・3月号
1953 「ヘスペリデスの林檎」妹尾アキ夫訳『宝石』1953年4月号
1953 「地獄の番犬」妹尾アキ夫訳『宝石』1953年5月号
1955 『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケットミステリ(228)(+「ヘルクレスの難事業について」)
1955(1970) 『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケットミステリ(228)(+「ヘルクレスの難事業について」)
1976 『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫(HM1-4) 訳者あとがき 表紙:真鍋博 ISBN:4150700044
2004 『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫60) 解説:東理夫「クリスティーと膝掛け毛布」 ISBN:9784151300608
収録短編
ネメアのライオン The Nemean Lion
内容
現代のヘラクレス、ポアロは、ギリシャ神話に因み、十二の難業に挑戦。第一の試練は犬の失踪調査依頼であった。
登場人物
エルキュール・ポアロ | 私立探偵 |
オーガスタス | ハーティングホールド夫人の飼い犬 |
カーティス | 大尉。脅迫状差出人 |
エイミ・カーナビ | ホギン夫人のお相手役 |
エミリー・カーナビ | エイミ・カーナビの妹 |
トーマス・カーナビ | カーナビ姉妹父。教区牧師 |
エレン・ケブル | サムエルソン夫人のお相手役 |
サムエルソン夫人 | 金持ちの婦人 |
サムエルソン | サムエルソン夫人の夫 |
シャン・ツン | ホギン夫人の飼い犬(チン) |
ナンキー・プー | サムエルソン夫人の飼い犬 |
ジュリア・ハーティングホールド | エイミ・カーナビの以前の雇い主 |
ハート夫人 | バラクラバ・プライベート・ホテル大家 |
ブラックレイ | 海軍中佐。脅迫状差出人 |
サー・ジョーゼフ・ホギン | 実業家 |
ミリー・ホギン | サー・ジョーゼフの妻 |
ミス・モールトレーバーズ | ハーティングホールド夫人姪 |
グレタ | ホギンの秘書 |
ミス・レモン | ポアロの秘書 |
ジョージ | ポアロの従僕 |
翻訳履歴
1952 「ネメアの獅子」妹尾アキ夫訳『宝石』第7巻第4号(4月特大号)
1955 「ネメアの獅子」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケットミステリ
1976 「ネメアの谷のライオン」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2004 「ネメアのライオン」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)
レルネーのヒドラ The Lernean Hydra
内容
噂とは、九つの首を持つレルネーのヒドラのようなもの。妻殺しの噂をたてられた男のために、ポアロは真相追求に乗り出す。
登場人物
エルキュール・ポアロ | 私立探偵 |
チャールズ・オールドフィールド | マーケット・ラフバローの医師 |
オールドフィールド夫人 | オールドフィールド医師の妻 |
アラン・ガーシア | 内務省の科学分析者 |
ベアトリス・キング | オールドフィールド宅女中 |
グレイ | バークシャ警察部長刑事 |
グレイディス | ミス・レザラン宅女中 |
ハリソン | オールドフィールド医師夫人付添い |
ミス・ブリストー | マーケット・ラフバロー住人 |
ジーン・モンクリーフ | ラフバロー医師の薬剤師 |
ミス・レザラン | マーケット・ラフバローの住人 |
翻訳履歴
1952 「九頭の蛇」妹尾アキ夫訳『宝石』第7巻第5号(5月号)
1955 「九頭の蛇」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケットミステリ
1976 「レルネーのヒドラ」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2004 「レルネーのヒドラ」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)
アルカディアの鹿 The Arcadian Deer
内容
一目惚れした女性を探してくれとポアロに頼む自動車修理工は、ギリシャの神を思わせるような素朴な青年だった…。
登場人物
エルキュール・ポアロ | 私立探偵 |
ヴァレッタ | カトリーナ・サムシェンカの付添い女中 |
ヴァレッタ夫妻 | カトリーナ・サムシェンカの女中の父母 |
アンブローズ・ヴァンデル | 芸能界の男 |
テッド・ウィリアムソン | ハートリー・ディーンの自動車修理所の青年 |
カトリーナ・サムシェンカ | ロシアのバレリーナ |
サー・ジョージ・サンダーフィールド | グラスローン荘の持ち主 |
ニータ(ジアニータ) | テッドが恋した女 |
アレックシス・パヴロヴィッチ | 芸術通の伯爵。サモワール・レストラン経営者 |
マリー・ヘリン | カトリーナ・サムシェンカの付添い女中 |
翻訳履歴
1952 「アルカディアの鹿」妹尾アキ夫訳『宝石』第7巻第6号(6月号)
1955 「アルカディアの鹿」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケットミステリ
1976 「アルカディアの鹿」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2004 「アルカディアの鹿」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)
エルマントスのイノシシ The Eurymanthian Boar
内容
凶悪犯の生け捕りを依頼されたポアロは、雪のために外界から全く閉ざされたスイスの山中にあるホテルに向かった。
登場人物
エルキュール・ポアロ | 私立探偵 |
ガスタヴ | ロシェ・ネージュのホテルの給仕 |
グランディエル夫人 | 未亡人 |
ジャック | ロシェ・ネージュのホテル従業員 |
シュヴァルツ | アメリカ人観光客 |
ジョゼフ | 競馬狂仲間 |
デニス | 競馬狂仲間 |
ドルエ | 警部 |
マラスコード | ギャング |
カール・ルッツ | ウィーン出身。高名な医者 |
ルマントゥーイュ | ポアロの旧友。スイスの警視 |
ロバート | ロシェ・ネージュのホテルの給仕 |
翻訳履歴
1952 「エリマンシアの猪」妹尾アキ夫訳『宝石』第7巻第7号(7月躍進特大号)
1955 「エリマンシアの猪」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケットミステリ
1976 「エルマントスのイノシシ」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2004 「エルマントスのイノシシ」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)
アウゲイアス王の大牛舎 The Augean Stables
内容
首相に依頼されたポアロは、前首相に関する暴露記事を掲載しようとする週刊誌のもくろみを阻止するために立ち上がる。
登場人物
エルキュール・ポアロ | 私立探偵 |
セルマ・アンデルセン | デンマーク人の女性 |
サー・モーティマー・イングルウッド | 王室顧問弁護士 |
エヴァン・ウィットラー | 英国の政治家 |
エヴァハード | 英国野党党首 |
サー・ジョージ・コンウェイ | 英国内務大臣 |
エヴァリット・ダッシウッド | ブランチ紙記者 |
チャールズ・デラフィールド卿 | 貴族。英国の政治家 |
ジョン・ハメット | 英国前首相。フェリア首相義父 |
エドワード・フェリア | 英国首相 |
ダグマー・フェリア | フェリア首相夫人。ジョン・ハメット娘 |
パーシー・ペリー | X線ニュース紙発行人 |
ヘンダーソン | 博士。ノーサンバランド司教 |
ファーガス・マックロード | 教授 |
ラモン | ジゴロ |
ロジャーズ夫人 | ベルチェスターのバザー参加者 |
翻訳履歴
1952 「オージャス王の牛小屋」妹尾アキ夫訳『宝石』第7巻第8号(8月号 涼風特選傑作号)
1955 「オージャス王の牛小屋」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケットミステリ
1976 「アウゲイアス王の大牛舎」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2004 「アウゲイアス王の大牛舎」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)
スチュムパロスの鳥 The Stymphalean Birds
内容
ステュムパロスの鳥のような不吉な印象を与える二人のポーランド女。外国語に弱い英国青年が異国で巻き込まれた脅迫事件。
登場人物
エルキュール・ポアロ | 私立探偵 |
ウォーリング | 英国政務次官 |
エルジー・クレイトン | ステムブカ湖畔のホテルの滞在客 |
フィリップ・クレイトン | エルジー・クレイトンの夫 |
ライス夫人 | エルジー・クレイトンの母 |
翻訳履歴
1952 「不吉な鳥」妹尾アキ夫訳『宝石』第7巻第9号(9・10月号 秋季特大号)
1955 「不吉な鳥」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケットミステリ
1976 「ステュムパロスの鳥」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2004 「スチュムパロスの鳥」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)
クレタ島の雄牛 The Cretan Bull
内容
家系に精神病者のいる青年は、自分も狂い始めていると信じていた。気の狂った者は結婚できない。彼は婚約を破棄する。
登場人物
エルキュール・ポアロ | 私立探偵 |
グレアム・スティーブン | ダイアナ・メイバリーの崇拝者 |
キャロライン・チャンドラー | ヒューの母 |
チャールズ・チャンドラー | ヒューの父。海軍提督 |
ヒュー・チャンドラー | ダイアナ・メイバリー婚約者 |
ジョージ・フロビッシャー | チャンドラー提督親友。陸軍大佐 |
ダイアナ・メイバリー | 門閥出身の女性 |
翻訳履歴
1952 「クリートの牡牛」妹尾アキ夫訳『宝石』第7巻第11号(11月号 入賞者競作特集)
1955 「クレタ島の牡牛」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケットミステリ
1976 「クレタ島の雄牛」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2004 「クレタ島の雄牛」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)
ディオメーデスの馬 The Horses of Diomedes
内容
麻薬密売者 --- それは人の血を吸い肉を喰ディオメーデスの馬に等しい。ポアロはパーティで麻薬を吸った少女を助ける。
登場人物
エルキュール・ポアロ | 私立探偵 |
アブダル | グランド将軍宅召使 |
レディ・カーマイケル | マートンシャ在。ポアロの知人 |
ルイザ・ギルモア | マートンシャの住人 |
グランド | 退役将軍。シーラの父 |
シーラ・グランド | グラント将軍の娘 |
パム・グランド | シーラ・グランドの姉 |
ペイシェンス・グレイス | 麻薬中毒患者 |
レオ・スダヴァートン | マートンシャの住人 |
マイクル・ストダード | 医師。ポアロの友人 |
アントニー・ホーカー | グレイス・ペイシェンスのBF |
ベリル・ラーキン | 資産家の未亡人。レディ・カーマイケル知人 |
翻訳履歴
1952 「吸血の馬」妹尾アキ夫訳『宝石』第7巻第12号(12月号 Xマス特集)
1955 「吸血の馬」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケットミステリ
1976 「ディオメーデスの馬」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2004 「ディオメーデスの馬」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)
ヒッポリュテの帯 The Girdle of Hippolyta
内容
ルーベンスの絵“ヒッポリュトスの帯”が盗まれた。調査に赴くポアロに、新たなある女性の失踪事件が絡んできた。
登場人物
エルキュール・ポアロ | 私立探偵 |
ヴァン・シュナイダー夫人 | 列車のアメリカ人乗客 |
ジェームズ・エリオット | 列車乗客 |
エリオット夫人 | ジェームズ・エリオットの妻 |
キング | ウィンチェスター聖堂参事会議員 |
ウィニー・キング | ウィンチェスター聖堂参事会議員の娘 |
マーシア・ゴーント | 今年度最高の美人 |
ミス・ジョーダン | ハンプシャの名門婦人。列車乗客 |
アレクサンダー・シンプソン | 画廊経営者。ポアロ友人 |
ミス・バーショー | ミス・ポープ学院教頭 |
ハーン | ロンドン警視庁刑事 |
ミス・バターズ | ハンプシャの名門婦人。列車乗客 |
ラヴィユア・ポープ | ミス・ポープ学院校長 |
ルファルジュ | パリ警視庁の男 |
翻訳履歴
1953 「ヒポリータの帯」妹尾アキ夫訳『宝石』第8巻第1号(新年特大号)
1955 「ヒッポリータの帯」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケットミステリ
1976 「ヒッポリュトスの帯」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2004 「ヒッポリュテの帯」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)
グリュオンの牛たち The Flock of Geryon
内容
新興宗教教団“羊飼いの信徒”。ハンサムな教祖に惹かれ、信者の大部分は女性で、中には全財産を投げ捨てる信者もいた。
登場人物
エルキュール・ポアロ | 私立探偵 |
アンダースン | 新興宗教教祖 |
レディ・ウェスタン | 新興宗教信者 |
ミス・エヴァリット | 新興宗教信者 |
エメリン・クレッグ | 資産家の未亡人 |
コール | 新興宗教信者 |
ミス・リー | 新興宗教信者 |
リップスコム | 新興宗教門番 |
ロイド夫人 | 新興宗教信者 |
翻訳履歴
1953 「ゲリオンの外套」妹尾アキ夫訳『宝石』第8巻第2号(2・3月号 陽春特大号)
1955 「ゲリオンの羊群」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケットミステリ
1976 「ゲリュオンの牛たち」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2004 「グリュオンの牛たち」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)
ヘスペリスたちのリンゴ The Apples of the Hesperides
内容
財界の権力者エマリー・パワーが三万ポンドで競り落とした金の酒盃が、彼の手に渡る前に何者かに盗まれてしまった。
登場人物
エルキュール・ポアロ | 私立探偵 |
アトラス | ダブリン・タン新聞の競馬記者 |
オレイリー | アイルランドの神父 |
ケイト(レッド・ケイト) | パトリック・ケーシーの仲間 |
ケイト・ケーシー | パトリックの娘。マリー・ウルスラ修道女 |
パトリック・ケーシー | アイルランドの泥棒 |
ケーシー夫人 | パトリックの妻。カトリック信者 |
サン・ヴェラートリノ | 侯爵 |
デュヴォーグリエ | パリの銀行家 |
デュブレ | フランスの泥棒 |
エマリー・パワー | 美術品収集家の富豪 |
ユーグイアン | スタンブールの美術商 |
リコヴェッティ | イタリアの泥棒 |
サー・ルービン・ローゼンサル | 美術品収集家 |
ロスリン | ヘラクレス号馬主 |
ワグスタフ | 刑事 |
シェイラ・ボイン | 競走馬 |
ペギーンズ・プライド | 競走馬 |
ヘラクレス | 競走馬 |
ラリーズ・ガール | 競走馬 |
ワーキング・ラド | 競走馬 |
翻訳履歴
1953 「ヘスペリデスの林檎」妹尾アキ夫訳『宝石』第8巻第3号(4月特別号)
1955 「ヘスペリデスの林檎」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケットミステリ
1976 「ヘスペリスたちのりんご」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2004 「ヘスペリスたちのリンゴ」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)
ケルベロスの捕獲 The Caputure of Cerberus
内容
ポアロはかつて惹かれたロサコフ伯爵夫人と再会したが、夫人の経営するレストランが麻薬密売組織の司令部だという。
登場人物
エルキュール・ポアロ | 私立探偵 |
ベアトリス・ヴァイナー | 貴族の婦人。レオミニスター公爵婚約者 |
ポール・ヴァレスコ | ジゴロ |
ヴィタミアン・エヴァンス | 労働党大臣 |
カーリントン | 貴族の婦人 |
アリス・カニンガム | ニッキー・ロサコフ婚約者 |
チャールズ・スティーヴンス | ロンドン警視庁刑事 |
ドゥドゥ | ロサコフ夫人の犬 |
ニッキー | マダム・ロサコフの息子 |
アリスタイド・パオポルス | 《地獄》給仕頭 |
バターシー | 殺人事件の被害者 |
ウィリアム・ヒッグズ | 犬屋 |
ペヴァレル | バターシー殺しの犯人 |
ヘンリー | スカンデンバーグ王子 |
リスカード | マダム・ロサコフ知人。考古学者 |
レオミニスター | 公爵 |
ヴェラ・ロサコフ | 伯爵夫人。帝政ロシア時代の貴族 |
翻訳履歴
1953 「地獄の番犬」妹尾アキ夫訳『宝石』第8巻第5号(5月号 特集初恋ミステリー)
1955 「地獄の番犬」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケットミステリ
1976 「ケルベロスの捕獲」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2004 「ケルベロスの捕獲」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)