アクロイド殺し
The Murder of Roger Ackroyd

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クリスティの長編6作目となる本格推理小説。 エルキュール・ポアロのシリーズ(長編)としては3作目にあたる。 その斬新なトリックで、発表当時にフェアかアンフェアかの議論となったことでも有名。 フェアです(断言)。
英国初版は1926年(Collins)、米国初版も同年(Dodd, Mead)。
日本語初訳は1927年(「アクロイド殺し」松本泰訳、雑誌「苦楽」掲載)。

初期の邦訳

1927
アクロイド殺し
松本泰訳 苦楽 昭和2年9月(第6巻第9号)

1929
アクロイド殺し
松本恵子訳 平凡社 世界探偵小説全集(18)
一 朝食/ 二 土地の人々/ 三 南瓜を作る男/ 四 アクロイド家の晚餐/ 五 殺人/ 六 兇器/ 七 隣りの男の職業/ 八 ラルガン警部の確信/ 九 金魚の池/ 十 小間使/ 十一 ポアロ氏の訪問/ 十二 圓卓子を圍みて/ 十三 羽莖/ 十四 セシル夫人/ 十五 レイモンド氏/ 十六 麻雀の夕/ 十七 パーカー/ 十八 チヤーレス・ケント/ 十九 フロラ孃/ 二十 ラツセル孃/ 二十一 新聞記事/ 二十二 ウルスラの話/ 二十三 小集會/ 二十四 ラルフの語/ 二十五 眞相/ 二十六 事實は語る/ 二十七 告白
短編「クラパムの料理女}「呪はれたる長男」「魔法の人」併録
1939
限りなき魅惑
赤木春之訳 紫文閣
限りなき魅惑とは何か。事件の底にひそむものは金と女だ。至難とする探偵小説作法を選んで、しかも男女の生活態性、人生の限りなく魅惑を巧みに面白く描く。クリスティ女史の代表的傑作のみならず、世界に定評ある雄篇。
朝食についた博士/ キングス・アボツトに居るのは誰か/ 野菜作りの男/ フイーンレイでの晩餐/ 奇怪な殺人/ チユニスの短刀/ 私は隣人の職業を聞いた/ ラグラン警部確信す/ 池のほとり/ 仲働きの女/ ボワロの訪問/ 卓子を圍んで/ 麻の小布と鵞鳥の羽莖/ アクロイド夫人/ 祕書レイモンド/ 麻雀の一夜/ ポーカー/ チヤールス・ケント/ フロラ・アクロイド孃/ ラツセル/ 新聞記事/ ウルスーラの話/ ポワロの小宴會/ ラルフ・パトンの話/ ポワロの解說/ 眞相は暴露さる/ 辯明
1950
アクロイド殺し
松本恵子訳 雄鶏社 おんどり・みすてりい (上製版)
一 朝食/ 二 土地の人々/ 三 南瓜を作る男/ 四 アクロイド家の晩餮/ 五 殺人/ 六 兇器/ 七 隣家の男の職業/ 八 ラグラン警部の確信/ 九 金魚池/ 一〇 小間使/ 一一 ポアロ氏の訪問/ 一二 テーブルを囲んで/ 一三 羽莖/ 一四 セシル夫人/ 一五 レイモンド氏/ 一六 麻雀の夕/ 一七 パーカー/ 一八 チャールス・ケント/ 一九 フロラ嬢/ 二〇 ラッセル嬢/ 二一 新聞記事/ 二二 ウルスラの話/ 二三 小集会/ 二四 ラルフの話/ 二五 眞相/ 二六 事実は語る/ 二七 吿白

並製版

講談社

1955
アクロイドを殺したのは誰か?
松本恵子訳 大日本雄弁会講談社 ポワロ探偵シリーズ(3)
金満家の未亡人の自殺とアクロイドの怪死、脅迫か、嫉妬か、金欲か、謎をふくむベランダに残る養子の靴跡、当夜現場を徘徊したコカイン患者。 怪事件の真犯人は果して誰か?
謎の電話(朝食/土地の人々/かぼちゃを作る男/アクロイド家の晩䬸/殺人/兇器)/ 池の中の結婚指輪(隣家の男の職業/ラグラン警部の確信/金魚池/小間使/ポワロ氏の訪問)/ 黒い靴?茶色の靴?(テーブルを囲んで/羽の軸/セシル夫人/レイモンド君/麻雀の夕べ)/ 四十ポンドの行方(パーカー/チャールズ・ケント/フロラ嬢/ラッセル嬢)/ 早朝の訪問客(新聞記事/ウルスラの話/小集会/ラルフの話/真相/事実は語る/告白)
1972
アクロイド殺害事件
原百代訳 講談社 『世界推理小説大系(5)』所収
「オリエント急行殺人事件」を併録。
1974
アクロイド殺害事件
原百代訳 講談社 講談社文庫
英国の片田舎キングス・アボット村でフェラス夫人が、睡眠薬の飲みすぎで死体となって発見された。自殺他殺不明のまま村の名士アクロイド氏も密室で刺殺される。医師のシパードは、事件の概要を手記にまとめ、独自の調査をつづけるが……。独創的な大トリックにより、常に論争の的になってきた古典的名編。
1987
アクロイド殺害事件
原百代訳 講談社 『エルキュル・ポアロ』所収 各務三郎・数藤康雄編 ISBN:9784062034043
ミステリーの女王アガサ・クリスティー描く珠玉の作品「スタイルズ荘の怪事件」「ゴルフ場殺人事件」「アクロイド殺害事件」「青列車の謎」「オリエント急行殺人事件」「ABC殺人事件」の6編を収録。 世界を舞台に活躍するポアロをよろしく。 解説:「ポアロとクリスティーの横顔」


2001
アクロイド殺人事件
講談社インターナショナル ルビー・ブックス ISBN:9784770027191
小さな、静かな村で事件が起こった。富裕な未亡人のフェラーズ夫人が自殺し、富豪のアクロイド氏が殺されたのだ。第一線を退き、村でカボチャ栽培に励むポアロは、被害者の姪から事件の解明を依頼される。容疑者は、被害者身辺の人間らしい。ポアロは、隣家のシェパード医師を助手に、数少ない手がかりから犯人を推理する。そして意外な結末が…。本書は、発売と同時に、結末をめぐってフェアかアンフェアかの大論争を引き起こした話題作で、クリスティの傑作の一つ。
シェパード医師の朝食/ キングズアボットの人名録/ ペポカボチャを栽培する男/ ファーンリーでの夕食/ 殺人/ チュニジアの短剣/ 隣人の職業/ ラグラン警部の確信/ 金魚池/ 小間使い/ ポアロの訪問/ テーブルのまわりで/ ガチョウの羽/ アクロイド夫人/ ジェフリー・レイモンド/ 麻雀の夕べ/ パーカー/ チャールズ・ケント/ フローラ・アクロイド/ ミス・ラッセル/ 新聞記事/ アーシュラのハナシ/ ポアロの集い/ ラルフ・ペイントのハナシ/ すべての真相/ ただ真相のみ/ 弁明
2005
アクロイド氏殺害事件
花上かつみ訳 講談社 講談社青い鳥文庫 ISBN:9784061486829
住民が知りあいばかりという、イングランドの田舎にある、のどかなキングズアボット村でおきた殺人事件。引退してこの村に住みはじめたポワロは殺されたのが友人のアクロイド氏でもあり捜査を引きうけた。ポワロは被害者の関係者をあつめて言った。「だれもが、なにかをかくしています。わたしは、それが気にいりません…。」と。
絵:高松啓二

早川書房

1955
アクロイド殺し
田村隆一訳 早川書房 ハヤカワ・ポケット・ミステリ(224)
地主フェラス夫人の急死が、平和な片田舎キングス・アボットに、慄然とする惨劇の種をまいたのだろうか―― キングス・アボットの大地主ロージャー・アクロイドは、その夜のパーティがおわると、主治医ジェームス・シパードを自室に呼び、戸閉まりをたしかめたうえで、意外な事実を語りはじめた―― 前日、睡眠薬の飲み過ぎで死んだ彼の愛人フェラス夫人は、実は自殺であり、一年前にも彼女の夫を毒殺したのだ。 しかも、夫の毒殺現場を何者かに見られたフェラス夫人は、たえず脅迫され、そのたびごとに莫大な金を払わざるをえなかった。 彼女はそれに耐えられなくなって自殺したのだ。 だから、脅迫者の名前がのった遺書があるにちがいない―― その時、アクロイド宛のフェラス夫人の最後の手紙が届いた。 安楽椅子にふかぶかと身を沈め、一心に手紙を読むアクロイドを室に残してシパードが帰宅すると電話がなった―― 「アクロイドさんが、安楽椅子に坐ったまま、背中からナイフで刺し殺されています!」 クリスティー女史の初期をかざるにふさわしい傑作!
1 朝食/ 2 土地の人々/ 3 かぼちやを作る男/ 4 アクロイド殺し/ 5 殺人/ 6 兇器/ 7 隣家の男の職業/ 8 ラグラン警部の確信/ 9 金魚池/ 10 小間使/ 11 ポアロ氏の訪問/ 12 テーブルを囲んで/ 13 羽莖/ 14 セシル夫人/ 15 レイモンド氏/ 16 麻雀の夕/ 17 パーカー/ 18 チャールス・ケント/ 19 フロラ孃/ 20 ラッセル孃/ 21 新聞記事/ 22 ウルスラの話/ 23 小集会/ 24 ラルフの話/ 25 真相/ 26 事実は語る/ 27 吿白

1961年新装版

1979
アクロイド殺し
田村隆一訳 早川書房 ハヤカワ・ミステリ文庫(HM1-45) ISBN:9784150700454
財産家アクロイド氏が刺殺された書斎から消えた一通の手紙……。それは事件の前日に謎の自殺を遂げたファラーズ夫人からのものであった。冷酷な良人を病死に擬装して毒殺した夫人の秘密を知る男が事件の鍵を握るのか、単なる財産日当の殺人か。被害者とその財産をめぐる複雑な人間関係を、私立探偵ポアロ氏が解明する!完璧なトリックで読者に挑戦する全く新しい探偵小説である。
1. シェパード医師の朝食/ 2. キングス・アボット村の人々/ 3. カボチャをつくる男/ 4. ファンリー荘の晩餐/ 5. 殺人/ 6. チュニジアの短剣/ 7. 隣家の男の職業/ 8. ラグラン警部の確信/ 9. 金魚池/ 10. 小間使い/ 11. ポアロの訪問/ 12. テーブルを囲んで/ 13. ガチョウの羽/ 14. セシル・アクロイド夫人/ 15. ジェフリー・レイモンド/ 16. 麻雀の夕べ/ 17. パーカー/ 18. チャールズ・ケント/ 19. フロラ・アクロイド/ 20. ミス・ラッセル/ 21. 新聞記事/ 22. アーシュラ・ボーン/ 23. ポアロの小さな集まり/ 24. ラルフ・ペトンの話/ 25. 真相/ 26. しかもただ真実のみ/ 27. 弁明/ 解説:田村隆一
表紙:真鍋博
登場人物
エルキュール・ポアロ私立探偵
ロジャー・アクロイド地主。ファンリー荘主人
ラルフ・ペイトンロジャーの義子
セシル・アクロイドロジャーの義弟
フロラ・アクロイドセシルの娘
ジェフリー・レイモンドロジャーの秘書
ジョン・パーカーロジャーの執事
ミス・ラッセルアクロイド家の家政婦
アーシュラ・ボーンアクロイド家の小間使い
ヘクター・ブラントロジャーの旧友。少佐
ファラーズ夫人キングズ・パドック荘の未亡人
ジェイムズ・シェパード医師
キャロライン・シェパードシェパード医師の姉
ヘンリー・ラグラン地方警察警部
デイヴィス警部
ハモンドロジャー・アクロイド弁護士
2003
アクロイド殺し
羽田詩津子訳 早川書房 クリスティー文庫(3) ISBN:9784151300035
深夜の電話に駆けつけたシェパード医師が見たのは、村の名士アクロイド氏の変わり果てた姿。容疑者である氏の甥が行方をくらませ、事件は早くも迷宮入りの様相を呈し始めた。だが、村に越してきた変人が名探偵ポアロと判明し、局面は新たな展開を……驚愕の真相でミステリ界に大きな波紋を投じた名作が新訳で登場。 解説:笠井潔

2018年
ドラマタイアップ・全面帯

東京創元社

1956
アクロイド殺人事件
大久保康雄訳 東京創元社 世界推理小説全集(14)

1959
アクロイド殺害事件
大久保康雄訳 東京創元社 創元推理文庫(105-1) ISBN:9784488105136
村の名士アクロイド氏が短刀で刺殺されるという事件がもちあがった。その前に、さる婦人が睡眠薬を飲みすぎて死んでいる。シェパード医師はこうした状況を正確な手記にまとめ、犯人は誰か、という謎を解決しようとする。60余編のクリスティ女史の作品の中でも代表作とされる名作中の名作。独創的なトリックは古今随一。 解説:中島河太郎

1974年38刷
1975年

1960
アクロイド殺害事件
大久保康雄訳 東京創元社 世界名作推理小説大系(9)
「アクロイド殺害事件」「ABC殺人事件」を収録。解説:中島河太郎
2004
アクロイド殺害事件
大久保康雄訳 東京創元社 創元推理文庫 ISBN:9784488105433
睡眠薬の飲み過ぎで死んだフェラーズ夫人。自殺なのかそれとも?続いて村の名士アクロイド氏が刺殺された。犯人の正体は?シェパード医師が事件とその捜査状況を克明に記録しようとしたが……。ミステリの女王アガサ・クリスティの代表作で、その独創的なトリックにより、世界の推理小説中五指に入る古典的傑作。トリックをめぐる論争が現在に至るも尽きることのない問題作。
表紙:ひらいたかこ

新潮社

1956
アクロイド殺人事件
中村能三訳 新潮社 探偵小説文庫
1 朝の食卓におけるシェパード醫師/ 2 キングズ・アボット人名錄/ 3 かぼちゃをつくる男/ 4 ファンリー莊の晩餐/ 5 殺人/ 6 チュニジアの短劍/ 7 隣家の男の職業判明す/ 8 ラグラン警部の確信/ 9 金魚池/ 10 小間使/ 11 ポワロの訪問/ 12 テーブルを圍んで/ 13 鵞鳥の羽根/ 14 アクロイド夫人/ 15 ジョフリー・レイモンド/ 16 麻雀の夕/ 17 パーカー/ 18 チャールズ・ケント/ 19 フロラ・アクロイド/ 20 ミス・ラッセル/ 21 新聞記事/ 22 アーシュラ・ボーン/ 23 ポワロの小さな集り/ 24 ラルフ・ペイトンの話/ 25 眞相/ 26 しかもただ眞實のみ/ 27 辯明/ 解說(中村能三)
1958
アクロイド殺人事件
中村能三訳 新潮社 新潮文庫 ISBN:9784102135198
財産家アクロイド氏が刺殺された書斎から消えた一通の手紙。 それは事件の前日に謎の自殺を遂げたファラーズ夫人からのものであった。 冷酷な良人を病死に擬装して毒殺した夫人の秘密を知る男が事件の鍵を握るのか、単なる財産目当の殺人か。 被害者とその財産をめぐる複雑な人間関係を、私立探偵ポワロ氏が解明す! 完璧なトリックで読者に挑戦する全く新しい探偵小説である。 解説:海渡英祐
1 朝の食卓におけるシェパード医師/ 2 キングズ・アボット人名録/ 3 かぼちゃをつくる男/ 4 ファンリー荘の晩餐/ 5 殺人/ 6 チュニジアの短剣/ 7 隣家の男の職業判明す/ 8 ラグラン警部の確信/ 9 金魚池/ 10 小間使/ 11 ポワロの訪問/ 12 テーブルを囲んで/ 13 鵞鳥の羽根/ 14 アクロイド夫人/ 15 ジョフリー・レイモンド/ 16 麻雀の夕/ 17 パーカー/ 18 チャールズ・ケント/ 19 フロラ・アクロイド/ 20 ミス・ラッセル/ 21 新聞記事/ 22 アーシュラ・ボーン/ 23 ポワロの小さな集り/ 24 ラルフ・ペイトンの話/ 25 真相/ 26 しかもただ真実のみ/ 27 弁明

1996年73刷

角川書店

1957
アクロイド殺人事件
松本恵子訳 角川書店 角川文庫
アクロイド殺人事件 この1作で「探偵小説の女王」の名声は決定した。 医師シパードの綿密な手記の中に影のように浮びあがってくる殺人者は誰か。 小さな灰色の脳細胞とすべてを見通す灰色の瞳を持つ名探偵エルキュール・ポワロは、どんな些細な証拠も逃さず複雑な謎の網をしだいにたぐり寄せて、驚くべき真犯人とそのトリックを看破する本格長篇。 訳者あとがき

1967年15刷
1973年26刷
1980年38刷

その他の出版社

1960
アクロイド殺害事件
河野一郎訳 中央公論社 世界推理名作全集(6)
クリスティー「アクロイド殺害事件」「うぐいす荘事件」(河野一郎訳)、カー「皇帝の嗅ぎ煙草入れ」(中村能三訳)を収録。解説:中島河太郎
1960
アクロイドの死
高橋豊訳 学研 中学生ワールド文庫(中学二年コース付録)
原因/青い封筒/最後に見た人/名探偵の登場/犯人の指紋/なぞの男/真相/このものがたりと作者について
1962
アクロイド殺害事件
原百代訳 東都書房 世界推理小説大系(13)
「アクロイド殺害事件」「ABC殺人事件」「ポアロ捜査ノート」を収録。解説:中島河太郎
1962
アクロイド殺害事件
河野一郎訳 中央公論社 世界推理小説名作選
1 シェパード医師朝の食卓につく/ 2 キングス・アボット村の顔ぶれ/ 3 南瓜をつくる男/ 4 ファンリー荘での晩餐/ 5 殺人/ 6 チュニジアの短剣/ 7 隣家の男の職業わかる/ 8 ラグラン警部の確信/ 9 金魚池/ 10 小間使/ 11 ポワロの訪問/ 12 テーブルをかこんで/ 13 鵞鳥の羽根/ 14 セシル・アクロイド夫人/ 15 ジョフリー・レイモンド/ 16 麻雀の夕/ 17 パーカー/ 18 チャールズ・ケント/ 19 フローラ・アクロイド/ 20 ミス・ラッセル/ 21 新聞記事/ 22 アーシュラ・ボーンの話/ 23 ふたたびポワロの小さな集まり/ 24 ラルフ・ペイトンの話/ 25 真相/ 26 ただ真実あるのみ/ 27 弁明
1963
アクロイド殺人事件
塩谷太郎訳 旺文社 中一文庫(中学時代一年生付録)
とんできたカボチャ/かかってきた電話/殺されたアクロイド氏/名探偵のりだす/金魚池に光っていたもの/ひまをとる小間使い/がペン/ちょっとした実験/ケントという男/ラルフあらわれる/動かせない事実/かいせつ
装幀:古屋勉 さしえ:山内秀一
1973
アクロイド殺害事件
山村正夫訳 秋田書店 世界の名作推理全集(7)

1983
アクロイド殺害事件
山村正夫訳 秋田書店 ジュニア版世界の名作推理全集(7) ISBN:9784253007047

1990
名探偵ポワロ いったい誰が犯人だ?!
新井真弓文 ポプラ社 ポプラ社文庫
「なんだって?わかった、すぐいく!」それは、財産家ロジャー・アクロイドが殺されているのをいま発見したという電話だった。真犯人がしくんだ完全なトリック。アクロイド殺人事件の謎に挑む名探偵ポワロの推理。
絵:大野豊
1998
アクロイド殺害事件
雨沢泰訳 集英社 集英社文庫 乱歩が選ぶ黄金時代ミステリーBEST10(3) ISBN:9784087488340
村の名士、アクロイド氏が自宅の書斎で殺された!恋人の美貌の未亡人、フェラーズ夫人が変死した、その同じ日の夜だった……。彼は何かを「知り過ぎた」のだろうか?殺人の夜に来訪した謎の人物の正体は?失踪した甥、ラルフの行方は―?謎が謎を呼ぶ怪事件に、名探偵ポアロも今度こそお手上げ―?!驚愕の結末、大トリック!!ミステリー史上に燦然と輝く、クリスティの記念碑的傑作。
1998
アクロイド殺人事件
茅野美ど里訳 偕成社 偕成社文庫 ISBN:9784036523504
フェラーズ夫人が謎の自殺をとげた翌日財産家のアクロイドが刺殺された。単なる財産めあての犯行なのか裏にかくされた秘密があるのか。財産をめぐる複雑な人間関係にポワロが挑む。新しい手法で話題になった傑作推理、小学上級から。
2004
アクロイド殺害事件
河野一郎訳 嶋中書店 嶋中文庫(グレート・ミステリーズ2) ISBN:9784861563119
村の名士アクロイド氏が殺され、一通の手紙が消えた。その手紙は、平穏な村で密かに進行する邪悪なたくらみを彼に告発しようとするものだった。迷宮入り必至の事件に、この地で引退生活を楽しむ名探偵ポワロが乗りだす。類のないアイデアが読者をあざむく、女王クリスティーの代表作。同時収録「うぐいす荘事件」。
2015
英和併読 クリスティー「アクロイド殺人事件」
藤澤光治訳 文芸社 小説を味わう力をつける Dual Reading

2022
アクロイド殺人事件
IBCパブリッシング ラダーシリーズ(Level 4) ISBN:9784794607072
フェラーズ夫人が睡眠薬の多量服用によって謎の死を遂げた。医師のジェイムズ・シェパードは、村の名士ロジャー・アクロイドから、夫人と再婚予定だったこと、彼女が何者かにゆすられていたことを聞く。そこに夫人からの手紙が届いた。帰宅したシェパードがロジャーが殺されたとの電話を受けて駆けつけると、彼は刺殺され手紙は消えていた。 ロジャーの姪フローラは、シェパードの奇妙な隣人エルキュール・ポアロに助けを求める。シェパードを助手役にポアロがたどり着く驚愕の真相とは。

映像化

映画
Alibi

1931年 イギリス 日本未公開
監督:レスリー・S・ヒスコット 脚本:H. Fowler Mear
出演: オースティン・トレバー(エルキュール・ポアロ)、 エリザベス・アラン(アーシュラ・ボーン)、クレア・グリート、フランクリン・ダイヤル(ロジャー・アクロイド)、J.H. Roberts(シェパード医師)、ジョン・デヴェレル(Lord Halliford)、Ronald Ward(ラルフ)、メアリー・ジェロルド(Mrs. Ackroyd)、マーシア・スウィンバーン(シェパード医師の姉)、ハーベイ・ブラバン(デイヴィス警部)、ダイアナ・ボーモント、Earl Grey
テレビドラマ
アクロイド殺人事件 The Murder of Roger Ackroyd
名探偵ポワロ」Agatha Christie's POIROT VII
放送:(英ITV):2000年1月2日 (NHK)2000年12月30日
監督:アンドリュー・グリーブ 脚本:クライブ・エクストン
出演: デビッド・スーシェ(ポワロ)、 フィリップ・ジャクソン(ジャップ警部)、 オリバー・フォード・デイビス(シェパード医師)、 セリーナ・カデル(キャロライン・シェパード)、 ロジャー・フロスト(パーカー)、 マルコム・テリス(ロジャー・アクロイド)、 ナイジェル・クーク(ジェフリー・レイモンド)、 デイジーバーモント(アーシュラ・ボーン)、 フロラ・モンゴメリー(フロラ・アクロイド)、 Vivien Heilbron(Mrs. Ackroyd)、 Gregor Truter(Inspector Davis)、 ジェイミー・バンバー(Ralph Paton)、 Charles Early(Constable Jones)、 Rosalind Bailey(Mrs. Ferrars)、 チャールズ・サイモン(Hammond)、 Liz Kettle(Mrs. Folliott)、 Graham Chinn(Landlord)、 Clive Brunt(Naval petty officer)、 Alice Hart(Mary)、 Philip Wrigley(Postman)、 Phil Atkinson(Ted)
テレビドラマ
Неудача Пуаро Neudacha Puaro

放送:2002年 露
演出・脚本:Sergei Ursulyak
出演:コンスタンティン・ライキン(ポアロ)、 セルゲイ・マコヴェツキー(シェパード医師)、 Svetlana Nemolyayeva(Mrs. Ackroyd)、Olga Barnet、Yuri Chursin、Yelena Kozelkova、Olga Krasko、Aleksandr Lazarev Ml.、Lika Nifontova、Yelena Podkaminskaya、Roman Romantsov、Aleksandr Sirin、Sergei Stepanchenko、Konstantin Zheldin、Vyacheslav Zholobov
テレビドラマ
黒井戸殺し

放送:2018年 フジテレビ
脚本:三谷幸喜
出演:野村萬斎(勝呂武尊)、大泉洋(柴平祐)、余貴美子、草刈民代、向井理、佐藤二朗、和田正人、寺脇康文、浅野和之、秋元才加、吉田羊、松岡茉優、藤井隆、今井朋彦、斉藤由貴、遠藤憲一

戯曲版

アリバイ Alibi

マイケル・モートンによる劇化。 1928年5月15日、プリンス・オブ・ウェールズ・シアター(ロンドン)にて初演。 チャールズ・ロートンがポアロを演じた。

第一幕
第一場:ロジャー・アクロイド氏邸広間。午後。
第二場:同。晩餐の後。
第ニ幕
第一幕に同じ。翌朝。
第三幕
第一場:エルキュール・ポアロの書斎。第二幕から四日後の朝食の後。
第二場:第一場の翌日の夜。晩餐の後。
1954
アリバイ
長沼弘毅訳 ハヤカワ・ポケットミステリ(144)
アガサ・クリスティーはイングランド中最も風光明媚の地デーヴォン州トーケイに生れた。 幼い頃から小説を書くことに興味を持っていた彼女は1920年処女作『スタイルズ荘の怪事件』を発表、好評を博したので続いて探偵小説を発表し、現在でも老いてますます冴えをみせている英探偵小説界のヴェテラン作家である。 またクリスティー女史はMary Westmacottと云う筆名で普通の小説も書いているが、一方多数の戯曲も発表している。 “The Mouse Trap”は、現在すでに公演400回におよび“The Witness for the Prosecution”も昨年ロンドンで上演され大好評を博している。 本書『アリバイ』はクリスティーが1926年に発表した傑作『アクロイド殺し』を脚色、戯曲化したもので、現在までに何回ぐらい上演されたかはっきりしないが、1928年、ロンドンの『プリンス・オブ・ウェイルズ劇場』で上演された時にはチャアルス・ロオトンがエルキュウル・ポアロを演じ、好評を博した。 他にクリスティーの作品では『ホロー館の殺人』『牧師館の殺人』等が上演され、絶讃を浴びている。
2019
アリバイ
山口雅也訳 原書房 海外ミステリ叢書《奇想天外の本棚》 ISBN:9784562056705
入手困難のクリスティー原作本として半ば伝説化していた戯曲版『アクロイド殺し』。マイケル・モートンによる脚本は、原作に忠実ながらもドラマティックに演出が施され、ある仕掛けによってポアロファンをもうならせる。ミステリファン必携の一冊!