
英初版:Collins 1945年
米初版:Dodd, Mead 1945年(米国版タイトル:Remembered Death)
内容

男を虜にせずにはおかない美女ローズマリー。彼女が自分の誕生パーティの席上で突然毒をあおって世を去り、やがて一年――彼女を回想する六人の男女がいた。彼らが一年前と同じ日、同じ場所に再び集ったとき、新たな悲劇の幕が上がった!複雑な人間関係と巧みなプロット、鮮やかなトリックが冴える中期の秀作。
(早川書房 クリスティー文庫)

フロアショーのライトが消え、ふたたび明るくなったとき、ローズマリーは死んでいた……誰からも愛されていたローズマリーが、自分の誕生パーティーの席上で突如毒をあおって世を去ってから、やがて一年が過ぎようとしていた。が、夫のジョージは疑惑をぬぐいきれなかった。万霊節の夜、同じ場所、同じメンバーによるパーティーを催したが、そこで新たな悲劇が!鮮やかなトリックが冴える女史中期の秀作。
(早川書房 ハヤカワ・ミステリ文庫)
目次
第一篇 ローズマリー
第二篇 万霊節
第三篇 アイリス
登場人物
ローズマリー・バートン | 富豪の女性。ポール・ベネットの相続人 |
ジョージ・バートン | ローズマリーの夫 |
アイリス・マール | ローズマリー・バートンの妹 |
ルシーラ・ドレイク | ローズマリーの伯母 |
ヴィクター | ルシーラの息子 |
ルース・レシング | ジョージの秘書 |
スティーヴン・ファラデー | 新進政治家 |
アレクサンドラ(サンドラ)・ファラデー | スティーヴン・ファラデー夫人 |
アンソニー(トニー)・ブラウン | ローズマリー・バートン友人 |
ベティ・アーチデイル | メイド |
ジョニー・レイス | 大佐。陸軍情報部部長 |
ケンプ | ロンドン警視庁主任警部 |
映像化
- 忘られぬ死/スキャンダル殺人事件 Sparkling Cyanide
- 放送:1983年11月5日 米
- 監督:ロバート・M・ルイス 脚本:ロバート・M・ヤング、スティーヴン・ハンフリー、スー・グラフトン
- 出演:デボラ・ラフィン(アイリス・マードック)、アンソニー・アンドリュース(トニー・ブラウン)、ハリー・モーガン(ケンプ主任警部)、パメラ・ベルウッド(ルース・レシング)、ナンシー・マーチャンド(ルシーラ・ドレイク)、ジョセフ・ソマー(ジョージ・バートン)、クリスティーン・ベルフォード(ローズマリー・バートン)
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- 忘られぬ死 Sparkling Cyanide
- 放送:2003年10月5日 英
- 監督:トリストラム・パウエル 脚本:ローラ・ラムソン
- 出演:ポーリーン・コリンズ(キャサリン・ケンドル)、オリヴァー・フォード・デイヴィス(ジェフリー・リース大佐)、ケネス・クラナム(ジョージ・バートン)、ジョナサン・ファース(マーク・ドレイク)、スーザン・ハンプシャー(ルシーラ・ドレイク)、クレア・ホルマン(アレクサンドラ・ファラデー)、ジェームズ・ウィルビー(スティーヴン・ファラデー)、リア・ウィリアムズ(ルース・レシング)、レイチェル・シェリー(ローズマリー・バートン)、クロエ・ハウマン(アイリス・マール)
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- 忘られぬ死 Meurtre au champagne
- 「アガサ・クリスティーの謎解きゲーム」Les Petits Meurtres d'Agatha Christie
- 放送:(France2):2013年4月5日
- 演出:エリック・ウォレット 脚本:シルビー・サイモン
- 出演:サミュエル・ラバルト、ブランディーヌ・ベラヴォア、Élodie Frenck、Dominique Thomas、Éric Beauchamp、Éodie Navarre、Jean-Philippe Écoffey、Claude Perron、Antoine Oppenheim、Luis Inacio、Hélène Médigue、Alexis Michalik
翻訳履歴
1954 『忘られぬ死』村上啓夫訳 ハヤカワ・ポケットミステリ(107) 解説:江戸川乱歩「クリスティーの新傾向作」
1954(1975) 『忘られぬ死』村上啓夫訳 ハヤカワ・ポケットミステリ(107) 解説:江戸川乱歩「クリスティーの新傾向作」
1985 『忘られぬ死』中村能三訳 ハヤカワ・ミステリ文庫(HM1-80) 表紙:真鍋博 ISBN:415070080X
2004 『忘られぬ死』中村能三訳 早川書房(クリスティー文庫84) 解説:結城信孝「クリスティー〈黄金の12〉」 ISBN:9784151300844
2006 「追憶のローズマリー」『チムニーズ館の秘密』榛野なな恵 コーラスクイーンズコミックス